みなとです。
7月に入り、登山シーズンに入ってきました。雪なんてとっくに融けていると思いますが、日本アルプスの頂上付近ではまだまだ雪が残っており、アイゼンが必要なところもありますよね。
僕は7月中旬に長野の白馬岳に登頂してきたのですが、当然アイゼンが必要。ただしアイゼンは持っていなかったので、急遽モンベルに買いに行くことにしました。まあ夏山用の軽アイゼンですけどね。
そこで今回はモンベルの軽アイゼンの付け方と、使ってみた結果や感想などを書いていきたいと思います。
モンベルの夏山用の軽アイゼン
そもそもアイゼンは夏山用(または低山の冬山用)と冬山用に大まかに分かれるようで、一般に爪数が4〜6本のものが前者(軽アイゼンと言われます)、それ以上のものが後者になるようです。今回は夏で雪の残りの上を歩くということで、夏山用の軽アイゼンを購入した次第です。
モンベルを訪れたのですが、今回購入したのはこちらの商品。
爪数が4本のものもありましたが心もとなかったので、命を守れるなら5,000円は安いもんだと思い6本のタイプを購入しました。
ご覧の通りベルトタイプですので、靴のサイズは気にしなくて大丈夫だと思います。
開けると商品がそのまんま入っています。
内容はこのような形で両足分と、アイゼンを入れるポーチのようなもの、そして説明書になります。
こちらは上側です。当たり前ですが、線対称です。
こちらが下側。青い部分がプラスチックで、爪の部分が鉄っぽい素材となっております。
説明書には付け方が書いてありますので、こちらを見ながら簡単に付けられます。
靴と比べてみました。ちなみに靴はツオロミーブーツです。
横に並べるとこんな形です。靴底にぴったり合わせるという感じではなく、土踏まずとその前後だけを覆うもののようです。
アイゼンの付け方
今回は右靴でご説明したいと思います。まずは登山靴の靴底を綺麗にすることがオススメです。
まあ登山中に綺麗にする余裕や環境はないと思いますが、アイゼンと靴底の間に石とか挟まるとアイゼンが傷つきますから念のためですね。
で、アイゼンのどちらが右靴用なのかという問題ですが、上の写真左下の、紐を通す金具の場所を確認しましょう。これが右にあるものが右靴用です。
上の写真は靴の右側です。まずはアイゼンの爪を下にして地面に置き、その上に靴を載せます。真ん中の爪を靴の土踏まずあたりに配置するイメージです。
左側はこんな感じです。
チェーンは四方の4ヶ所に付いているかと思いますが、左側のかかと側のチェーンを垂直に上にあげます。
そして長いベルトを左かかと側から右つま先側までクロスさせるように伸ばします。
右つま先側のチェーンにベルトを通しましょう。
そしてそのまま左つま先側のチェーンにも通し、クロスさせて右かかと側へクロスさせる感じです。
クロスさせたらベルトのような金具に通して完了ですね。ベルトがたゆむことなくきっちりと締めて下さい。
左側はこんな感じになります。
靴を横に寝かせてみましょう。足首のすぐ下にアイゼンが固定されるイメージです。
反対側もこの通りです。
靴底はこのようになっています。
ご覧の通り、靴底全体を包むというよりかは、一部を包んでいるような感じですね。歩くときは全ての爪が地面に刺さるよう、フラットフッティングで歩くのが基本です。そのフラットフッティングでまず地面に触れる部分だけ覆った感じでしょうか。
両方ともに装着してみました。こちらで装着完了です。慣れれば2〜3分で両足装着することができます。
夏の北アルプスで使ってみた結果
実際に使ってみました。使用した時期は7月中旬の雪が残る北アルプス「白馬岳」。
雪の上を歩いていた時間は全部で5時間くらいだったかなと思います。その結果、
まず靴底と触れる部分に雪や砂利が挟まっていたせいか、表面の塗装が剥がれ、中の金属部分が露出してしまいました。
よく見ると若干サビも発生しています。アイゼンの使用方法として、なるべく靴底に付いた砂利は取るのがオススメですが、実際には登山中なので水洗いもできない中、それはほぼ不可能です。
こちらは地面に触れる下側です。プラスチックの部分が傷だらけです。
もちろん使用する上では問題ありません。
爪の部分も塗装が剥がれてしまっていますね。山荘に付いた時に乾かしたりできるだけのことはしましたが、それでも剥がれやサビは避けられない様子です。もちろん、今後また使用する上では支障はありませんが、アイゼンは消耗品だと考えておいた方が良いかもしれません。
「じゃあアイゼンなんて要らないわ」っていう方は要注意です。滑落の危険を少しでも和らげることができますし、万が一落石があった場合に機敏な動きもできません。さらに、雪の上を歩くときの「ズルっ」というのが疲労を蓄積しやすいですが、アイゼンがあるとしっかり地面に足が固定されやすいので、体力消耗を少しでも軽減することもできます。
夏とはいえ雪山にアイゼン無しは危険です。用途に合った正しいアイゼンを使いましょう!